引きこもりと高齢化の問題
#社会問題
2022.09.05
「8050問題」といわれた80代の親が自宅に引きこもる50代の子どもの生活を支え、経済的にも精神的にも行き詰ってしまう状況も、最近は「9060問題」と言われるようになりました。
「ひきこもり」に該当する方は全国に115万人いるそうです。
このうち、40歳から64歳の「ひきこもり中高年者」は61万人いると言われています。内閣府の調査によると「ひきこもり中高年者」の7割は正社員として就業経験があるそうです。
ひきこもりに至る経緯や、現在の家庭状況には様々な事情があり、親も子も将来に不安を持ちながら、どうしたらいいのかわからないまま苦しんでいます。
助け合い村にも8050世代の方から相談が来ています。
状況としては
・今は親も元気で親の年金で暮らしているが、親が亡くなった時はどうしたらいいのか
・親が介護施設に入った場合は子の生活費まで保証する余裕がない
・ひきこもりの状況によって、昼夜逆転して本人も親もイライラして過ごしている
・暴言が増えたり、暴力的になったりして、親は子を怒らせないように過ごしている
・病院に行って治療を受けた方がいいのではないかと思っても本人は行く気がない
・親亡き後の子の生活について、子と相談したいが話し合いにならない
・収入がない子は、生活保護を受けられるのだろうか
といった内容です。
親も子も高齢になりますと、先々が不安になります。
相談は、本人の他、家族や親のケアマネージャーなどからも寄せられます。
解決策は単純ではありません。
市役所やひきこもり支援センタ-、専門医など行政機関や専門家とつながっていくことが重要です。
ひきこもりの方によっては、精神的な病気も考えられます。ご本人にとっては、病院に行くことも大変な一歩ですが、まずは診察を受けて必要ならば治療を受けることが重要です。
状況によっては障がい者の認定を受けられる場合もあり、障がい者のグル-プホ-ムへの入居を検討することができます。
収入がない場合は、状況によりますが生活保護も検討することになります。
ご本人はもちろん、家族や関係者と相談しながら、親の生活の手立てを考え、子の生活についてもできることを検討していきます。
私たちの受けた相談は、70代、80代の母親が誰に相談していいかわからず、一人で悩んでいるケースがほとんどでした。 助け合い村にご相談ください。関係機関と一緒に解決していきましょう。