高齢者が動物を飼うということ
#生活 #社会問題
2025.03.10
高齢者が動物を飼うということ
動物は可愛いだけではなく飼っていると癒されることも多く、家族の一員とも言える存在になります。
昔ハムスター(ねずみの一種)を娘が飼っていました。「クーちゃん」と可愛い名前を付けていましたが、私はいつも「ねず太」と呼んでいました。部屋で飼っていたウサギと仲がよく、いつも一緒に過ごしていました。この「ねず太」が食べ過ぎで肥満になり、歩けなくなった時、同じ肥満の私と二人で食べる量を減らし、「頑張ろうね」と声をかけながら一緒に痩せたことがありました。
具合が悪くなった時、「ねず太 しっかり」という声に必死で頭を上げて応えてくれました。「ねず太」が死んだ時は本気で泣いてしまいました。
会話は出来ない動物たちですが、家に帰った時の出迎えや、悲しい事があった時に心配そうに見上げる仕草に励まされる事も多く、愛おしい存在です。とりわけ一人暮らしの高齢者にとっては、寂しさを癒してくれる相手でしょう。
これまで高齢の飼い主が亡くなったり、施設に入ることになり、飼っていた猫をどうしたらいいのかという問題が何度か発生しました。
まず、完全室内飼いではない猫は捕獲が大変です。業者を呼んだり、近所総出で捕獲に取り組んだりしました。
捕獲後も次の預け先を探さなくてはいけません。飼ってもいいといってくれる方にお願いするか、保護猫ボランティアにお願いすることになります。
保護猫ボランティア団体(ネットや猫カフェで引取先を募り、引き渡しを行う)の活動は寄付で成り立っています。以前依頼した団体では、猫たちの医療費に毎月平均40万円くらいかかると聞きました。ボランティア団体にお願いするなら、寄付も行いたいです。
猫も、犬もその他の動物もそれぞれ寿命があります。最後まで面倒を見たいと誰もが思いますが、様々な事情により、手放さなくてはならない時もあります。
保護猫の引き取り手が現れても、最後まで責任を持って飼育できるかを鑑みて、60歳以上の方には引き渡せないと聞きました。
まだまだ元気で大丈夫だと思っていても、先は分からないのが人生です。動物を飼い始めるときは最後までお世話出来るのか慎重に検討し、急に何かあった時のために、飼っている動物の今後のことも考えておく必要があります。
ペットのために考えておくこと
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飼い主が万が一の場合の預け先を決めておく。
家族や、知人に頼んでおく。
保護活動の団体に頼む場合も事前に連絡し、どのような準備が必要か確認しておきましょう。 -
捕獲する時のために、名前と特徴(毛色や、目の色、しっぽの形など)を伝えておく。
飼い主以外は何十回も見ていてもはっきり覚えていないことが多く、捕獲してもその猫なのか自信が持てないことがありました。
大切なペットが取り残されてしまわないように、一度考える機会を持ってみてください。