高齢者の住み替えで気を付けたいこと①
#住居
2025.09.22
高齢期になり、住み替えを検討したいと考える方は多いのではないでしょうか。住み替えと一言にいっても、様々なケースが考えられます。今回は、その中でも、主なケースについて2回に分けて解説をしていきます。
ケース1.持ち家を処分してアパート等に住み替えたい
アパートに住み替える際に気を付けたいのは、以下の点です。
①室内環境
高齢期になると、歩行能力の低下などのリスクが高くなります。そうなった時に居室がある程度使いやすい作りになっているか、将来的に手すりや介護ベッドを設置する際に生活動線を確保できそうか、等を中心に確認するといいでしょう。もうひとつ気を付けたいのがトイレとお風呂が別々になっているか、という点です。バスルーム内にトイレ、お風呂、洗面所がセットになっている3点ユニットと呼ばれる作りの場合、トイレや洗面所を使う際にもバスルーム内に立ち入る必要があり、滑って転倒するなどのリスクが高まるので、よく確認しましょう。
また、階段の上り下りが困難になった時に備えて、エレベーターのある物件か、無いようであればなるべく低い階(出来れば1階)がいいでしょう。その他、玄関の広さや、高い段差がないか、道路に面するスロープがあるか、などバリアフリーが意識された作りになっているかを確認することも重要です。
②周辺環境
室内の環境と同様に、周辺環境も重要です。スーパー、ドラッグストア、コンビニ等が出来れば半径400m圏内(徒歩5分圏内)に揃っている立地がいいでしょう。また、駅から離れている場合は、バス停が近くにあるとベターです。 周辺環境が良い立地は周辺地域の家賃相場と比較して高い場合がありますが、周辺環境が良くないと、将来的に介護保険サービスの利用が多くなってしまう場合があります。予算内であれば家賃より立地を優先して検討する方がいいでしょう。
①室内環境
下の表にあるように、アパートへの住み替えをするのであれば、70歳代が現実的なラインです。入居審査に通りやすいのは50歳代までと言われており、60歳代以降は徐々に通過率が低下していきます。働いていて収入が安定しているか、といったことも審査に影響するため、住み替えは、働いている間が良いといえます。

次回は、持ち家を処分してマンションに住み替える際に気を付けたい点等を解説します。