相談支援員 ブログ

転倒がきっかけで動けなくなってしまった方の支援事例

Tさんは86歳、自宅で転倒した際に、ろっ骨を骨折し、入院していました。回復に時間がかかり、寝ている期間が長かったせいか、歩くことに支障が出て、車いす生活になってしまいました。

やがて、退院の許可が出ましたが、お医者さんは自宅での一人暮らしは難しいという判断をしました。そこで、入院先の病院のソーシャルワーカーさんから、助け合い村へ相談が来ました。

Tさんの話では、独身で、同じく独身のお兄さんと、35年ほど前に大型開発された住宅地の一軒家を購入して、二人で住んでいたそうです。

ご自身は比較的お元気で、それまで介護認定も受けていませんでしたが、お兄さんは数年前に亡くなり、今は一人暮らしということでした。

今後の心配なこととして、

・退院後に一旦施設に入りたいがどうしたら良いか 
・回復のためにリハビリを受けたいがどこに相談したらいいか
・回復した後に自宅に戻って一人で家事ができない時はどうしたら良いか
・自分でできなくなった時のために財産の管理や身体のことを相談して託したい
・亡くなった後に葬儀や死後の手続きを頼みたい

等、具体的な相談内容でした。

相談の結果、助け合い村と「事務委任契約」「死後事務委任契約」「身元保証契約」を結びました。

具体的な相談の中で、契約することによってご心配な点は安心できることを確認しました。

施設に入るにも、今は身元保証人がいないと入居ができません。

遺言も書きたいというご希望でした。

早速、施設を探すことになりました。介護認定を受けて、ケアマネージャーさんやソーシャルワーカーさん、ご本人と話し合いを持ち、ご希望を聞いて検討した結果、有料老人ホームに入居が決まりました。最初はにぎやかな人間関係に戸惑っているようでしたが、すぐに慣れて様々な企画にも参加されていました。

訪問リハビリを受けて、歩行も回復してきたところでご自宅に戻ることを希望されたので、介護保険を可能な限り利用して、ヘルパーさんの助けを借りながらご自宅でお過ごしでした。ほかにも、定期的に助け合い村のスタッフが訪問して、介護保険で対応できないことをお手伝いしていました。

お元気に自宅で生活していたTさんですが、昨年末に急性のご病気でお亡くなりになりました。

ご近所の方々は、35年前に移り住んでからの長いお付き合いなので、Tさんの事情をよくご存じでした。退院した時や、老人ホームから帰って来た時には、心配して「大丈夫か」「困っていることはないか」「これからどうするんだ」と皆さん訪れては声をかけてくださっていたそうです。

亡くなった後にご自宅の片づけをしていたところ、ご近所の方たちが見えて、「NPO法人お助け村」の人ですかと聞かれました。(正式には「NPO法人助け合い村」なのですが)どうして名前をご存知なのだろうと思っていましたら、皆さんが心配して駆けつけた時に、Tさんから具体的な説明とともに「こんなNPOにお世話になっているから心配いらないよ」と聞いて安心していたそうです。「自分もお世話になるかもしれないから」と名刺を受け取られた方もいました。

Tさんは芸術家でしたので、音楽、絵画、映画やアニメに至るまで造詣が深く、ジブリアニメの風景の変化と音効果についてなど興味深いお話を楽しんで聞かせてもらっていました。ご近所の方々の話を聞いて、助け合い村とかかわることで安心して過ごせていただけたようで嬉しく思いました。

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