高齢者の転倒
#介護 #生活
2021.05.24
人は加齢により、体力の衰えや老化、病気や服薬によって転倒しやすくなります。
若い人であれば、転倒しても打撲などの軽傷・短時間で回復する場合が多いですが、高齢者は、転倒により骨折する場合があります。
転倒によりけがをして動けない状態が続くと歩行機能が衰え、歩行困難にもなりかねません。
もしも、寝たきりの状態になってしまったら、本人や家族にとってその後の生活に大きく影響することは避けられません。
また、歩けない状態が長く続くと心肺機能の低下にも影響します。
さらに、精神面にも影響を与え認知症になる可能性も高くなります。
家庭での転倒の危険度が高い場所は、
1.居室 2.階段 3.廊下
4.浴室 5.台所 6.トイレ
の順位になっています。
一日のうち長く過ごす居室ですが、例えばフローリングに敷いたカーペットのふちでつまずくことや雑誌や新聞紙に足が乗ってしまいすべる場合もあります。
他にも、電気コードや敷布団につまずいて転倒・骨折をすることは珍しくありません。
高齢になると、数ミリちょっとの段差でつまずくことも少なくありません。
これは、本人は、足を上げていると思っていても、実際はそれほど上がっていない、もしくは全く上がっていないことによりおこります。
高齢者の転倒を防ぐには、まず、床に物を散乱させないように整理することが大切です。
さらに、運動も忘れてはいけません。
運動は、脳を刺激することにもなり、認知症の予防にもなります。
「運動と言っても歩くのも大変」という方に、椅子に座ったまま簡単にできるトレーニングをご紹介します。
脛(すね)とふくらはぎのトレーニング
- イスに座り、足の裏をしっかりつける。
- つま先を上げる。このとき、かかとは、床についたままにする。
- 今度は、逆にかかとをあげる。このとき、つま先は、床についたままにする。
- 2と3を20~30回くりかえす。
*つま先が上がらないために、つまずきやすくなります。つま先を上げる筋肉=脛の部分を鍛えましょう。
健康寿命を延ばすためにも、無理なく運動を続けていくことは大切です。
他にも、服薬による副作用が転倒を招く場合があります。
もしも、薬を服用していて頻繁に転倒したり、めまいやふらつきがあれば、病院に相談するほうがいいでしょう。