生命保険の見直し
#保険
2021.11.15
生命保険の内容は、家族環境が変わるたびに見直しましょう。
保険は目的をもって契約します。
病気になった時の治療費のための『医療保険』、万が一の時に子供たちの教育費や家族の生活資金を残すための『死亡保障保険』や『高度障害保険』、老後資金として積み立てておく『年金保険』等様々です。
しかし、時間の経過とともに自身の事情や家庭環境は変わっていきます。
万が一に備えた死亡保障保険は、子供たちが学校を卒業して就職したら、保険額も減額して保険料の負担を減らしていきましょう。一般的に死亡保険額の減額は簡単な手続きでできます。
生命保険は、契約者、被保険者、保険金受取人を指定して契約します。保険金受取人を誰にするかは重要なことです。
現在の保険のル-ルでは、保険金受取人を法定相続人以外の第3者に指定することは、よほどの事情がない限りできません。
そして、受取人が先に亡くなることもありますから、状況が変わった時にしっかり手続きをしておくことが重要です。最近増加しているトラブルには、受取人が離婚した前の妻のままだったという事例があります。
NPO法人助け合い村に相談のあった事例を紹介します。
<Aさんの場合>
保険金を受け取ることができなかった事例
Aさんご夫婦は子どもがいませんでした。奥さんは専業主婦でAさんに万が一のことがあった時に備えて、複数の保険をかけていました。ところが先に亡くなったのは奥さんでした。Aさんご夫婦はともに兄弟もなく、両親も亡くなっていました。Aさんが亡くなったあとに保険証書が複数見つかったのですが、保険金を受け取ることができませんでした。
ー対策としてー
ご自分にかけた保険の場合は、受取人が亡くなった時点で、掛け捨ての保険は解約します。積み立てタイプの保険や、定期や終身保険は解約すると解約返戻金が戻ってくる場合が多いので、ご自分のために使える資金にします。ただし医療保険は継続しておくことをお勧めします。
<Bさんの場合>
受取人が変わり不仲の人になってしまった事例
Bさんは独身で、複数の保険に入っていました。受取人は、二人兄弟だったので弟にしました。ところが弟が先に亡くなってしまいました。この場合の受取人は弟の法定相続人になります。弟には子供がいなかったので妻が受取人になりました。しかし、Bさんは弟の妻とは不仲でした。
ー対策としてー
受取人が亡くなることで、ご自分の希望と反する受取人になってしまった場合は、解約を検討しましょう。Bさんは保険を解約し、心配していたご自分の長期入院治療費用にあてました。
*受取人がいなくなった場合の保険は、自分のために使いましょう。
*保険会社の商品によって、保険の取り扱いやル-ルが違いますので、各社の担当者に相談をしながら進めましょう。 契約している生命保険の内容が、今の自分や家族に必要かどうか、自分の希望にそった相手が受取人になっているか、定期的に確認するようにしましょう。