隣の庭から木の枝が伸びてきた
#法律 #生活
2023.03.13
隣の庭から木の枝が伸びてきたとき、皆さんならどうしますか?
また、隣の竹藪から、竹の根が伸びてきた場合はどうでしょうか?
「自分の土地に勝手に伸びてきているのだから、切ってしまっても大丈夫」と思っている人も多いのではないでしょうか。
この考え方は、正解でもあり不正解でもあります。
現行の法律では、(第233条 竹木の枝の切除及び根の切取り)
・隣地から植栽の「根」が越境してきたら勝手に切っても大丈夫
・隣地から植栽の「枝」が越境してきても勝手に切ってはいけません。切るときは裁判が必要となっています。
根は、勝手に切ってもいいけど、枝は勝手に切れないということです。
この法律が、2023年4月1日から改正されます。
原則的な部分は変更がありませんが、一定の条件を満たすと、枝も切ることができるようになります。
ー 条件とは ー
①催告しても竹木の所有者が切除しないとき
竹木の所有者に枝を切るように催促したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内(一般的には2週間程度)に切らないときには、土地の所有者は、枝を切ることができます。
②竹木の所有者または所有者の所在を知ることができないとき
隣地の所有者の行方が不明であり、建物は空家のまま、庭木は荒れ放題に放置されているような状況において、調査を尽くしても竹木の所有者または所有者の所在が不明である場合です。
③急迫の事情があるとき
台風によって木の枝が折れ、隣地に落下して建物を毀損するおそれがあるような緊急性がある場合です。
法律で、切ることが認められてとしても、枝が伸びてきたからすぐ切れるというものではありません。 自分の判断で、バッサバッサと切ってしまうと、ご近所トラブルどころか、違法行為となりますので、手順を踏んで行うことが必要です。