相談支援員 ブログ

万が一の準備は元気なうちに!

人が亡くなると、死後の事務(行政関係や水道光熱費・携帯電話の解約等)、家の片づけや葬儀、納骨、相続などやらなければならない事がたくさんあります。

 上記のことは、家族がいない場合、誰にでもお願いできることではありません。分かってはいても、「まだ元気だから」「年齢的にも早い」「死んだ時のことをまだ考えたくない」等、なかなか準備が進まないのが現状です。家族がいない中でどうしたらいいのか悩んでいるうちに具合が悪くなってしまうこともあります。

 Aさんは、60代後半で、車も運転し、現役で働いていました。体調が悪くなり、軽い気持ちで病院を受診したら病気が見つかり、大きな病院を紹介されてそのまま入院となりました。入院するつもりではなかったので自宅はそのまま、病院にも車で来ていました。

 病状は悪化するばかりでした。余命宣告を受けて病院のソ-シャルワ-カ-に「家族がいないこと」、「入院の際の身元保証人は友人なので、遺体引き取りまでお願いできないこと」その他心配なことを相談しました。急なことで万が一の場合のアパ-トの片づけや、大家さんへの引き渡し、葬儀やその他の様々な手続き等何も準備できていないので「死ぬに死ねない」という相談だったそうです。社会に貢献したいと献体や臓器提供の手続きをしていました。

助け合い村に、病院のソーシャルワ-カ-さんから急ぎの相談がきました。ご本人は、「亡くなった後のことをやってくれるところをずいぶん探したが見つからなかった。」と言いながら何を心配しているのか、して欲しい事等をたくさん話をされました。契約を急ぎたいということで看護師長にも立ち会ってもらい、死後事務委任と身元保証の契約を結びました。自宅のどこに重要な書類等があるかも聞いて回収しました。

遺言も必要な方だったので公正証書遺言を書くことになりました。「遺言の必要性もわかっていたのに準備していなかった」とは言いながら、考えていたのでしょう。遺産の寄付先も決まっていました。

ばたばたと手続きや準備を進めていましたが、容態が悪化し、医師から公正証書が間に合わないかもしれないという話があり、急遽自筆証書遺言に切り替えました。17行くらいの自筆証書を書き上げるのに2時間以上かかりました。

書き終わった時に「これで安心して死ねる。よかった。あとは大変だけどお願いします。」という安堵された顔はとてもおだやかでした。翌日からは病院の関係者に「自分のことは助け合い村さんにお願いしています。僕のことは助け合い村さんに連絡してください。安心しました。紹介してくれてありがとう」と話をされていたそうです。本当に安心されたのかそれから3日後にお亡くなりになりました。

あわただしい出会いと準備でしたが、間に合って良かったとソーシャルワ-カ-さんと実感した事例でした。

私たちは、間に合わなかったという事例も経験しています。

将来的に不安に思っていることは、元気なうちに早めに相談をして、準備しておきましょう。

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