見落としがちな終活費用
#住居 #支援事例
2025.09.08
見落としがちな終活費用 家の片づけ費用や納骨代
助け合い村の活動の一つとして、遺品整理や大家さんへの引き渡しのための片づけを行うことがあります。高齢者が独居になることはよくあることです。子供がいても一緒に暮らしているとは限りません。高齢者が自ら片付けようとしても困難です。
多くの方が、できるだけ自宅で過ごしたいと考えています。しかし、急に施設に入所しなければならなくなる場合があります。具合が悪くなり、急遽病院に入院をした場合などです。退院時に医師から「自宅での一人暮らしは無理です、施設入居を検討してください」と言われたときは、「自宅に帰りたい」と思っても退院の許可が下りないことが多くあります。
家族などの、お世話をしてくれる方がいる場合は別ですが、医師には、退院後の生活についての責任もありますので、簡単には許可を出せないのです。このような場合は、病院のソーシャルワーカーと本人の条件に合った施設を探すことになります。
<賃貸住宅に暮らしている場合>
家賃と施設入居費の支払いは、大きな負担です。入院先から一度自宅に帰って、大事なものを回収し、残りの家財を処分し、賃貸住宅の明け渡しをします。
<持ち家の場合>
施設に入るからと言ってもすぐに家の片づけは必要ではありません。ですが家に戻ることはないと判断した場合は、自宅を売却して、今後の施設入居費用に充てる方も多くいらっしゃいます。この場合は、家の片付け費用が必要となります。
自宅の片づけ費用はいくらくらい?
片づけ費用は、自宅の部屋数や家具の数・荷物の量、集合住宅の場合は、何階にあるか、エレベーターが設置されているかなどによって金額が決まります。
下記は、助け合い村がかかわった事例です。
- 70代男性 物量の極端に多い場合(天井までゴミが積まれていた)(2DK) 150万円位
- 80代女性(3DK) 3階の部屋 49万円
- 80代男性(3K) 平均的な物量 35万円
- 80代女性(3K) 物量が少なく、整理された住居 22万円+仏壇・位牌の焚上げ供養代 5万円
- 90代女性(3DK) 46万円+仏壇・位牌の焚き上げ供養代 3万円
「葬儀代として○○万円残しておいた」という話をよく聞きますが、片づけ費用は、葬儀費用とは別途必要です。残しておいたお金が、施設に入った時の片づけ費用に多く使用してしまい、葬儀代が足りなくなるということも起こります。
お墓がない場合は、納骨のためにはお墓の購入費用や、永代供養墓などへの納骨費用も必要となります。また、「お墓はあるから心配ない」ということも私たちはよく聞きますが、納骨にもお金がかかります。数万円から、お寺によっては、50万円位かかることもありますので、霊園やお寺と納骨料やお布施の確認をしておきましょう。